ネットワーク更新への対応
SSP2.3.00以降の場合、オーナードロー(右クリックメニュー)から「設定」→「本体設定」の「一般」にある「開発者機能を有効にする」がオンになっていないと、このページで使っている「フォルダを投下してupdates2.dauを作成する機能」が使えませんので注意してください。
ここではネットワーク更新に対応するために必要な、設定や準備について解説します。
なおSSPではゴースト以外にも、シェル、バルーン、プラグイン、ヘッドラインセンサのネットワーク更新が可能ですが、それらも含めて解説しています。
サーバを用意する
まずネットワーク更新に必要なサーバを用意します。
個人ウェブサイトを開設する場合などに使われる、無料レンタルサーバなどで構いません。
レンタルサーバの場合(特に無料サービスでは)、制限や設定によってネットワーク更新に不都合がある場合があります。
特に下記のような点に注意してください。
- 必要なファイルの拡張子がアップロードできる。
- テキストファイルに自動的に広告が入らない。
無料レンタルサーバを探す場合は、以下のページが参考になるはずです。
更新用URLを設定する
基本的にはdescript.txtに記述する事になります。
descript.txt内に以下のような行を書いて設定します。
homeurl,http://xxx.yyy/myghost/
ここに書くurlは、ネットワーク更新する内容が入ったフォルダ(後にupdates2.dauを作成する位置)までの、ネットワーク上でのurlになります。
従ってどのようなurlになるかはサーバによるのですが、仮にそのサーバのルートディレクトリがhttp://xxx.yyy/であったとして、ネットワーク更新に対応したいゴーストのフォルダ(myghost)が、
+-root +-ukagaka +-myghost1 +-ghost +-shell +-readme.txt +-updates2.dau +-index.html +-hogehoge.html +-style.css : :
といった配置でサーバ上にを置かれているなら、descript.txtには、
homeurl,http://xxx.yyy/ukagaka/myghost1/
と書く事になります。
なお、内容がゴーストの場合はdescript.txtに書く他に、SHIORI Resourceの「homeurl」に対してurlを指定する法方があります。
具体的にゴースト側でSHIORI Resourceを利用してhomeurlを指定する方法は、SHIORIによるのでここでは触れません。それぞれのSHIORIのドキュメントを参照してください。
不要なファイルを取り除く
次に、ユーザにとっては不要なファイルを除去しましょう。例えばこんなものです。
- 各種SHIORIなどのセーブデータファイル(初期値の設定に必要等の場合は別)
- 全てのprofileフォルダ(ghost、shell内両方にできる。SSPでは自動除去)
- 開発用ツール(里々に付属のさとりて、れしば等)
- (MATERIAのみ)ディレクトリ直下のprofile.txt
- desktop.iniなどのウィンドウズが生成する設定ファイル(SSPではある程度自動除去)
- その他開発用辞書ファイル、設定ファイル、ログファイルなど
SSPの場合、いちいち手動で取り除くのが面倒であればdeveloper_options.txtが役立つでしょう。
詳しい事は後述の解説をお読みください。
ところで、もしこれら不要なファイルが紛れ込んだ状態で更新してしまった場合や、あるいは更新を重ねるうちにかつて使っていたファイルが不要になった(名前を変更した)場合にはどうしたらよいでしょうか。
こうした場合、単純にサーバから不要なファイルを削除するだけでは、ユーザ側のファイルを削除する事はできません。
なぜなら、ネットワーク更新で行われるのは、サーバにあるファイルでユーザ側にあるファイルを上書きすることであって、同期(ミラーリング)することではないからです。
一度配布してしまった不要ファイルをネットワーク更新を通じて取り除くためには、delete.txtを用います。
delete.txtは、ネットワーク更新をする内容の最上位のフォルダ(例えばゴーストの場合は、ghostフォルダ、shellフォルダ、readme.txtなどがある所。ほかはdescript.txtがある所)に配置します。
配置例はページ左側メニューのファイル構成にある「ネットワーク更新」)をご覧ください。
updates2.dauを作る
次にネットワーク更新用ファイル(updates2.dau)を作成します。
これは、サーバ側とクライアント側でファイルの内容に違いがないかを調べる事で、破損・改竄などの異常を検出するためのしくみです。
MATERIAやCROWでupdates2.dauを作成する場合には、あらかじめ一番上のディレクトリ(例えばゴーストならghostフォルダ、shellフォルダ、readme.txtなどがある場所)に、updates2.dauと言う名前の空のテキストファイルを作っておく必要があります。
SSPでは自動的に作成されます。
そしてベースウェア※を起動し、updates2.dauや更新したいファイルの入ったフォルダを本体にD&Dします。
この時MATERIAやCROWでは、install.txtが入っているとnarファイルの作成が優先されてしまい、updates2.dauが作成されないので含めないように気をつけてください。
D&Dした後、フォルダにupdates2.dauというファイルが作成され(存在し)、その中身に何ごとか書きこまれているはずです。
updates2.dauは右クリックなどから、メモ帳などの普通のテキストエディタで開けますので、中身を確認してみてください(内容自体はわからなくとも構いません)。
サーバにアップロードする
ここまで来たら、後はいよいよFTP通信ソフトなどを用いてサーバにアップロードすれば終わりです。
ただしその時、通信モードは必ず全ファイルバイナリモードでアップロードしなければならない点に注意してください。
アスキーモードでアップロードするとネットワーク更新に失敗してしまいます。
developer_options.txtについて
SSPによるアーカイブやupdates2.dauの作成時に、一番上の階層(アーカイブ作成時にinstall.txtが置かれる場所)にdeveloper_options.txtというファイルを用意することで、対象にするファイルを設定できます。
書き方の説明や例はInstall/Update設定のページのdeveloper_options.txtについての節をご覧ください。
ゴースト配布系自動化システム(GDM)について
ゴースト配布系自動化システム(GDM)はupdates2.dau、ゴーストのアーカイブ化、そしてサーバへのアップロードまでを一括で行ってくれる支援ツールです。
導入してきちんと設定してしまえば、このページに書いてある内容の大部分が不要になるでしょう。
現在は下記の通り「整備班」で配布されています。
また詳しい導入・設定の解説は以下のサイトを参考にしてください(「1」の内容は不要)。
名前にこそ「ゴースト」とありますが、実際にはシェルやバルーンその他あらゆるもののアーカイブ・ネットワーク更新用ファイルのアップロードに使えます。
また複数の対象(ゴースト1,ゴースト2,シェル1,シェル2,シェル3,バルーン,...といったように)について、アーカイブ作成・ネットワーク更新などの操作ごとに設定を保存しておけて、その時々でしたい操作だけを選んで一括実行できます。
多くのコンテンツを管理している場合にはとても助かります。
最初の導入や設定は少しやる事が多く大変ですが、一度済ませてしまえば後はワンクリックで、複数コンテンツのネットワーク更新・アーカイブ更新を済ませてくれるのは非常に楽です。
それだけではなく、updates2.dau作成後にファイルを弄ってしまったり、FTP通信をアスキーモードに設定してアップロードしたりといったミスによるmd5不一致エラーを完全に防いでくれます。
もちろん適切な設定によって、不要ファイルの混入防止などにも大いに役立てることができます。
なお先述のdeveloper_options.txtは、SSPの機能でnarやupdates2.dauを作成する場合にはたらく設定ファイルですので、GDMを使って作成する場合には関係ないことに注意してください。
といってもGDMはそれ自体の機能としてアップロードするファイル/しないファイルの設定ができますので、本来不要です。
「.dau」がサーバに弾かれてしまう場合について
レンタルサーバの設定によっては、「.dau」という見慣れない拡張子のファイルを扱わない場合があるかもしれません。
そのような場合、updates.txtで代用する事ができます。
使い方は、このページに書かれている「updates2.dau」を全て「updates.txt」に読み替えてください。